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日常の記録。

青空に黄色い家鴨が映える〜卒業旅行〜

卒業式を明日に控えた月曜日。同級生と連れ立って葛西臨海水族園に行った。総勢12名。

 

計画が始まった2週間前の予報では今日は雨の予報だったので、屋内施設にしようと行き先を決めたのに驚くほどの快晴になった。しかし猛烈な強風である。

 

強風に煽られながら、みんなで水族園に向かった。ただ歩いているだけでこんなに楽しいのは何故なのだろうか。ただ歩いているだけの写真や動画を沢山撮った。

 

魚を観察しながら色んな話をした。飼育員さんにみんなで質問したりもした。我々は年齢こそ大人だが、3年間の専門学校教育の中で学問以外の部分は本当に幼稚になってしまったので小学生のような好奇心で発言や行動をしがちなのだった。

 

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魚。

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魚。

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メンダコ。先輩が好きなので写真に撮って送った。

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水槽に張り付くヒトデ。


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イソギンチャク。ナントカ アネモネって名前のが多かった。アネモネの花のように見えるから?


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クラゲ。クラゲもプランクトンの一種っていうのを初めて知った。「プランクトン=浮遊生物」なんだ。ちっさい何かだけプランクトンっていうのだと思ってた!

 

魚の骨格標本もいっぱいあった。骨を見てたら「魚の筋ってどうなってるんだろう?食べる時起始停止とか意識したことないけどあるのか?そもそも魚の筋ってどこでいくつあってどう区切るんだ?」と疑問に思ってググったけどよく分からず…飼育員さんによると血合い筋と普通筋の2種類くらいでしか分類しないらしい。そんなシンプルなの?

 

写真撮らなかったけど、ナントカイモリが可愛かった。世話が簡単で可愛いから引越し先で家族になってもらおうかなと思ったけど、寿命が17年と聞き、熟考の末断念した(その場で連れて帰るわけでもないのにイモリを養えるかすごく考えた)。よく聞いたら日本中水が綺麗なとこならほぼどこにでもいるそうなので、家の近くの川で探してそこで飼えばいいか、と思い直す。

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ランチは館内のレストランで食べた。

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八丈島海の幸ランチ(だったと思う)。トビウオのつみれを食べてみたくて選んだ。トビウオ感はあまり分からなかったけど「これがトビウオの味か…」と噛み締めて食べた。

 

ランチの後は、発光生物やマグロの餌やりを見学。

 

「海にも行こう」という話になって退館したところ、出入り口の所に設けられた記念撮影スポットに捕まる。マグロやペンギンのモニュメントが置かれたフォトゾーンで施設の方に写真を撮ってもらえるのだ。そこの撮影係のお兄さんがテレビタレントばりのテンションの高さと話術で、あっという間に絡めとられた私達は写真を撮ることにした。1枚1,300円の記念写真も12人で割るとプリクラ感覚である。しかもデータ付き。お得!

 

撮影のお兄さんは、韓国の大物司会者のユ・ジェソクにちょっと雰囲気が似ていた。

 

シャッターを押す時の掛け声が「ハイ、葛西ィィィィィィ!」「素晴らシィィィィィ〜!」だったのが全員のツボにハマって、そのあとずっと「◯◯シィィィ〜」を連呼して写真や動画を撮りまくった。撮影スタッフのお兄さんも巻き込んで…。月曜日の真っ昼間にハイテンションな20代から60代までの男女混合の集団を見て、お兄さんは一体我々をなんの集まりだと思っただろうか…今となっては知る由もない。聞いてみればよかった。

 

お土産ショップも寄った。ミュージアムのお土産ショップってついあれもこれも欲しくなる。メンダコ手拭いが可愛くて欲しくなったけど我慢した。

 

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葛西臨海公園に行くと、恐ろしいほどの強風が吹き荒れていた。そんな中、「フリスビーを持ってきたんだ」という同級生。自然に抗ってフリスビー。

 

強風で髪をボサボサにしながら海辺に着いて写真を撮っていたら公園内のスピーカーからアナウンスが。曰く「只今、大変強い風が吹いております。どのくらい強いかと言いますと風速14、15メートル、これは、立っているのもやっと、という強さです」

 

台風のような風の中みんなでゲラゲラ笑いながら写真を撮って、でも流石に長くは居られないと早々に退散。

 

橋の端が緩やかな下りカーブになっていて、そこを滑り台にして滑る同級生。

 

公園の売店でしゃぼん玉を見つけた。振るとグワグワと蛙の鳴き声のような音が鳴る、家鴨の柄がついたしゃぼん玉を次々と購入してみんなでしゃぼん玉を飛ばして遊んだ。風が強いから吹かなくても勝手にしゃぼん玉が飛んでいく。天気は快晴。平和で、馬鹿で、幼稚で、楽しい時間。これから先、しゃぼん玉を飛ばすだけでこんなに盛大にはしゃげる仲間にこんなに沢山出逢えるだろうか。この年齢になって「ウチら、プリキュア!」とか言いながら棒を振り回したりできるだろうか。

 

***

もっと遊んでいたかったけどバスの時間があるのでバス停へ。同級生お薦めの、日本のインド・葛西のインドカレー屋に行くのだ。

 

バスの後部座席に並んで座って、まるで小学校の遠足のよう。「明日、卒業式の前に麻雀の練習会する?」など急にアダルトな会話を展開。

 

思ったより早く到着したため店の横のインド食品店で買い物をした。店の中は価格が明確に表記されていないお菓子などが売っていて、ほど良い雑さが海外のようだった。「これはいくらですか?」と聞きながら買ったり、聞かずに勢いでレジに持って行ったり。

 

インドカレー屋はこれまた程よい海外感があるレストランで、多分現地なら高級な店扱いになりそうな、日本だと洋風食堂といった感じの店であった。

 

奥のスペースのテーブルに、2列に並んでインドカレーを食べた。沢山の種類のナンとカレー、(多分)インドのビールや、つまみや見たことがない謎のデザートなどをみんなで分け合って食べた。

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店の人が写真を撮ってくれた。並んで異国の料理を食べている姿は、みんなで海外旅行に来たような雰囲気だった。

 

今日1日、世界中の海の生き物を見て、海を見て、広い公園で遊んで、バスに乗って、インドのような店で買い物をして、異国のホテルの食堂のような所で食事をして、まるで何日もかけてみんなで旅行に来たような、そんな濃密な1日だった。


帰りの電車で、大量に撮った写真と動画をLINEグループのアルバムに入れる。「アルバムのタイトル、何にしましょうか?」「”卒業旅行“でいいんじゃない!?」「本当、旅行みたいだったねぇ!」ということで、今日1日は私達の「卒業旅行」ということになった。場所、葛西だけど。たった1日だけど。

 

明日は卒業式。絶対に泣いてしまう。だから今日1日は、絶対に泣かないと決めて過ごした。途中危なかったけど、1秒も余すことなく全力で楽しんだ。すごく楽しかった。一生の思い出。

 

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蛙のように鳴く家鴨。快晴の青空と黄色が鮮やかで、綺麗だった。