ヘルシオの説明書を読んで買って早々面倒くさくなった前回の続き。
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前回の記事を読んでくださった方は薄々お気付きかもしれないが、私はヘルシオを待つ1週間で勝手にヘルシオへの期待値を異常なまでに上げてしまっていた。
どういうことかと言うと、ヘルシオのことを調理家電ではなくドラえもんに出てくる「畑のレストラン」(埋めると温かい料理が入ったカブのような実ができる秘密道具)のような物だと思い込むようになっていたのであった。
自分にとってはとても高い買い物をした→自分は高級品を買った→高級品だから素晴らしい物のはずだ→夢のような道具に違いない
身の丈に合わない物を買うと思考もおかしくなってしまうのかもしれない。
とにかく私はヘルシオを「何もしなくても食材を放り込めば美味しい料理に変えてくれる魔法の箱」だという思い込みに支配されていた。もちろん購入時にはこんな見当違いな期待は抱いていなかった。自分で調理する姿もイメージしていた。しかし1週間そうめんばかり食べている内に私の中で何かがおかしくなったのだ。そうとしか考えられない。
当然のことながらシャープはドラえもんではないし、ヘルシオも22世紀の道具ではない。だから設定もお手入れも調理も、自分で理解してやらなくてはならない。
説明書を眺めながら当たり前の事実に気付かされ、私はガッカリした。世に言う「勝手に期待して勝手に失望する」というのは正にこのような状況のことを言うのであろう。
Wi-Fiの接続もマイページなるものの登録も毎日のお手入れもヘルシオに放り込む食材の調理も全て面倒くさい。説明書を読むのも面倒くさい。何も考えないでただ美味しい物を食べたかった…。
だが現代は便利な世の中なので、全てを放棄して文字通り「何も考えないでただ美味しい物を食べる」ことが実は出来る。スーパーや商店街の飲食店で惣菜を買い、それをヘルシオで温めればいいのだ。ヘルシオには温め機能が付いているのだから。
しかしそれをやってしまってはこれこそ本当の無駄遣いである。そうするのなら最初から1万円で温め専用の電子レンジを買って、差額の4万円でデパ地下の惣菜でも買えばよかったのだ。そうしないでヘルシオを買った意味を考えなければいけない。
ヘルシオを買った時、私は何人かの友人に「電子レンジ壊れちゃって、高かったんだけど良いもの買おうと思ってヘルシオ買ったんだよね〜」と得意げに話した。
友人達は、まだヘルシオを使っておらずそもそも手に入れてさえいない私の自慢話を聞きながら「ウチにもオーブンレンジあるけど結局面倒でオーブンって使ってないんだよね」と言った。私は「大金叩いた私になんて恐ろしいことを言うのだ」と震えつつ「そんなこと言うのはヤメテ!」「私はちゃんと料理に使うんだから!」と言って耳を塞いだ。だが友人達の意見は正しかった。オーブン、というかヘルシオは、私のような「真に怠惰な人間」には宝の持ち腐れだったのだ。
しかしそんなことに今更気付いても5万円は戻って来ない。
こうなったら意地でも使い倒す、それしか道は無い。怠け者のくせに損得勘定も人一倍強い私は、元を取り戻すべく決意を固めたのだった。
続く。