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日常の些事。

国試の感想④〜受験中のエモーション、鍼灸国試編〜

前回の続き(国試の感想③〜受験中のエモーション、あまし国試編〜 - Blog 1/445)

 

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鍼灸国試・朝

 

会場に向かうまでの話は別記事参照(国試の感想②ホテルに宿泊するべきか否かについての個人的見解 - Blog 1/445)

 

7:30、会場着。同級生数名と遭遇。そのうちの1人、「僕の予想だと今回は三毒説が出ますね」。

 

「そんなマイナーなの出る?過去問10年で確か1回しか出てなかったよ?でも念のため聞いとくわ、三毒説ってなんだっけ?」

 

みたいな会話を交わす。

 

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鍼灸国試・午前

 

会場は前日のあまし国試と同じ建物だった。しかし前日は時計が見えたが今回はプロジェクターで隠されて見えず。腕時計を持っていたので事なきを得る。

 

話が逸れるけど、腕時計は、国試は絶対必須!

 

東京に限って言えば、会場になる大正大学は、着席して見える位置に時計がある建物が会場になる建物の内2つしかない(何号館かは忘れた)。

 

私が受験した13号館は時計があったけど、なんと側面にあって、時計を見たら多分100%不正を疑われる。正面にもあったけど、後方座席からはサバンナの住民位目が良く無いと多分見えないし、そもそも時計の前にでかいプロジェクターが設置されていて見えない。プロジェクターを畳んでくれるかは完全に試験監督のリーダーとおぼしき人の判断に委ねられていて、あましの試験の時の監督は受験者が何も言わなくても畳んでくれたけど、鍼灸の国試の時は時計を持ってない受験者が頼んでも畳んでくれなかった。

 

とにかくこれから受験する人は腕時計を持ち歩く(あるいは付ける)習慣を!腕時計無いとキツイよ!きっとメンタルもヤられる!!腕時計!腕時計!私からできるアドバイスはこれだけ!この位しかアドバイスできる事無い!腕時計オバサンの言ったこと、忘れないでね!!

 

閑話休題

 

午前の試験が始まった。私の場合、内定先で鍼灸の免許が必須だったので前日のあましは落ちても鍼灸だけは絶対に受からないといけない。内定取消はマズイので否応無しに緊張感が高まった。

 

しかし午前は緊張した割に難しくなかった。あっという間に解き終わって、見直しを2周して、確度の低い問題を再検討した。一応時間いっぱい座席にいた。

 

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鍼灸国試・昼休み

 

前日と同じムーブ。

前方に、多分有名巨大校の集団が居て、午前の問題や午後に出そうな問題についてめっちゃ頭良さそうな会話をしていた。

 

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鍼灸国試・午後

 

午後は1問目から大爆発であった。

 

1問目は陰陽論じゃないの?3問目からは五行色体表でしょ?え?え?何これ…!?てか三毒説出てる!朝のアイツの台詞は予言だったのか!?

 

とりあえず、難しいヨー!しかもなんで問題の出題傾向変えてきてんだヨー!

 

みんなも絶対驚いてるぞ、こりゃ…

 

同級生のみんなは生きてるかな…生きてる…?おーい!おーい!みんなぁぁぁっ!生きてるー!!?

 

頭の中は緊急アラートと同級生への安否確認でいっぱいになった。

 

東概がこんな感じだとするとこれから先は一体どんな問題になるんだ…と思ったら怖くなった。もう1問も落とせないと思ったら、経穴の問題は慎重になった。確実に正答を選んで、間違えないように、選択肢に該当する経穴を全て書き出した。とにかく知ってることを全て吐き出すように書いた。

 

経穴は、東概とは違って難しくはないものの、ここ数年の傾向通り、とにかくパズルやクイズのような出題ばかりで手間が掛かる感じだった。簡単だと思って選択肢を検討せずに選んだら間違っていた、となりそうで怖い感じだった。

 

「1時間経ちました。これから退出可能時間です」とアナウンスがされた時、まだピッタリ1/3しか解き終わっていなかった。

 

え、もう…!?あと1時間半で2/3?ちょっとペース上げないとヤバいかも…

 

しかしその後も、西洋系が続くかと思ったら突然東洋医学が出てきたりして問題がどう続いていくのかよく分からず混乱する構成。

 

とにかく時間内に全部の問題をできるだけ確実に解くことだけを目標に集中していく。

 

一つずつの選択肢を全て検討して解いて、共通問題を終えた時点で14:55だった。(私は毎回ラップタイム的なものを書きながら受験してるから今回も記録が残ってた。)

 

試験終了は15:25。

 

あと30分で鍼灸理論全20問を解いて、マークミスが無いかチェックし、確度の低い問題の再検討をしなければならない。

 

流石に無理…でもここで諦めて後悔したくない。

 

ものすごく必死で鍼灸理論の問題をやった。多分この1年間に受けた試験の中でこの瞬間が一番集中していた。私は手汗は全くかかないタイプなのに、今回初めて自分でも分かるくらい手汗をかいた。本当に時間内に終わらないんじゃないかと恐怖だった。

 

なんとか全部解き終わって、まずはマークミスが無いか見直し。本当だったら曖昧な問題の再検討からしたかったがそんなことしててマークミスを確認できないまま終わったら悔やみ切れない。

 

答案と問題冊子を急いで見比べる。

 

ようやく1周見直して、ズレがないことを確認した時点で無情にも試験は終了した。

 

もう何も検討できない。終わってしまった。

 

回収されるまで答案には触れなくなったが、名前と受験番号の間違いが無いか、机の上の受験票とマークシートを5回くらい見直した。手はお膝で、受験表と答案を必死の形相で睨みつけてた受験者…周りから見たら怖かったかもしれない…多分凄い顔してた。

 

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とにもかくにも、これで3年間ずっと準備してきた試験が全て終わった。

 

宅建も私の時は既に国家試験になってたけど、その時の緊張感とはケタ違いだった。

 

宅建は、自分の場合落ちても別に日常に変化は無く、受かれば会社からお金をちょっと貰える位のものだった。勉強期間も半年位だし落ちたら来年また受ければいいやという気持ちだった。気楽だった。

 

あはきの国試は全く違う。3年間必死こいて勉強してきてようやく1回だけ試験が受けられる。卒業できれば後から何度でも受けられるけど、卒業してからも同じ勉強を続けられるかと言われたら正直自信がない。お金だってもう続かない。しかも内定も取消しになる。

 

受かるしか選択肢が無いような状況であの試験。特に今年(32回)は午後が難しかったと思う。結果的に出来は悪くなかったし落ち着いて見ればなんてことない問題も結構あったけど、受験の最中は緊張感も加わって、自分達の代が過去最も難しい試験に当たってしまったのではないかと思うほど難しく感じた。肌感では緊張によって平時の7割増しくらい難しく感じた。終わった時はもう本当にだめかもしれないと思って泣きそうだった。

 

正直、もう2度と味わいたく無い2日間だった。

 

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全ての試験を終えて、同じ教室の同級生と顔を合わせたら緊張が解けたのと不安が押し寄せてきたのとで泣いてしまった…。口々に「ヤバかった」と言い合った。

 

会場から出て、別の建物にいた同級生とも合流した。口にするのはみんな「ヤバかった」であった。蓋を開けてみれば違ったかもしれないが、その瞬間は大爆発の年だと本気で思った。今年一緒に受けてこの空気を共に味わった人達は皆んな仲間だと思いたくなるくらい今年の国試(特に鍼灸午後)はヤバかった。

 

(※あくまで個人の感じ方の問題なのでそこはご承知おきください)

 

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何人かの同級生はそのまま飲みに行った。もう終わってしまったのだから今更答え合わせなどしても勉強という面では全く意味がないから当然のムーブだと思う。

 

しかし私はとにかく早く自分が安全圏に入れたのか確認して少しでも安心したかった。

 

同じように答え合わせをしたいメンバー4人で、もう場所も全然なかったので、巣鴨のカラオケ店に入って、狭い部屋ですし詰めになりながら教科書などを参照して答え合わせをした。

 

答え合わせをして、その場にいた4人は全員合格安全圏だということが分かった。いくつか不明な問題が残ったが、それでも大丈夫だろうということになった。

 

これでようやく、ひとまずの安心を得た。

 

そして飲み会に合流して、みんなで楽しく乾杯して、写真も撮り、沢山お喋りもして、数名で今度は本当に歌うためにカラオケに入り、なんとオールした。

 

1週間ほとんどロクに寝てない状態で、十数年振りのオールは身体に応えた…。何やってるんだろうと思いながらも楽しかった。オールももう2度としないだろうけど(懲りた)。

 

巣鴨駅から始発の山手線に乗って帰宅した。翌日は全く再起不能で午前中を丸々棒に振ったが、それでも楽しかった。少しだけ安心もした。

 

これが私の、国試の思い出。