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日常の記録。

【参加記録】脳卒中のリスク管理セミナー

この前の木曜日は毎月楽しみにしている脳卒中生臨床シェアセミナーに参加。

鍼灸師であり理学療法士でもある櫛引先生(Twitterアカウント:@koronkushi)による、臨床でのリアルを教えてくれる超ためになるセミナーです。激推ししたい。

 

↓詳しくは下記リンクへどうぞ↓

鍼灸師が脳卒中患者さんを担当した時に知っておくべき生臨床セミナー:鍼灸師・鍼灸学生は無料招待|櫛引翔太 鍼灸師×理学療法士|note

 

毎回Twitterに感想を書いてたけど、後から自分で振り返る時にブログのがいい気がしたので今回はこちらに感想を書いておくことにする。

 

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4回目の今回のテーマは『脳卒中リスク管理』。

受講案内を見て「脳卒中患者さんの対応におけるリスク管理」だと勘違いしてたけど「脳卒中にならないためのリスク管理」が主なテーマだった。(でも私が勝手に勘違いしてした事前質問も講義の中に取り入れてくださった、ありがとうございます!)

 

以下、学んだことを一部箇条書き。

(あくまで私のメモった範囲、理解が及んだ範囲でのまとめです。あと、情報量が多過ぎて全部は書けてません。詳しくは櫛引先生のセミナーアーカイブやnoteの記事を参照するなどをお薦めします。超分かり易くてためになります!)

 

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脳卒中の種類

大きく2つに分類される。血管が詰まるパターンと破れるパターン。前者は脳梗塞。後者は脳出血くも膜下出血脳卒中の7割は脳梗塞が占める。梗塞はらくな梗塞など小さいものもあり全体に占める割合は多いが、危険度が高いのは脳出血くも膜下出血

 

脳卒中の原因

どのパターンも1位は高血圧。2位は脂質異常。

 

③原因を踏まえたリスク管理

脳卒中の予防のためには血圧管理が大切。

血圧は訪問鍼灸で介入する時も測るから注意して見ておく。ただし仮面高血圧に注意。早朝に前日朝の降圧剤の効果が切れて血圧が上がっていることもあるので、その人の本来の血圧がどの程度なのか、患者さん本人に起床後の血圧を測ってもらい、自覚してもらうのも良い。

※早朝高血圧=起床後1時間以内、食後服薬するため朝食前に測る。

 

糖尿病も脳卒中のリスクになる。HbA1cなど患者の普段の血液データも把握しておけると良い。

HbA1c=全ヘモグロビン中の糖化ヘモグロビンの割合。過去1〜2ヶ月の血糖値を反映する。

 

④非麻痺側は感覚検査が正常でも刺激量に注意

事前質問で「非麻痺側の対応で注意することは何?」とお送りしていたものに対して解説してくださった。

 

この質問をした理由は、入浴介助の時麻痺側は感覚がなかったり血液循環が悪くて傷の治りが遅いため脱衣時に怪我がないか特にチェックしたり入浴時に怪我や火傷をさせないようにより注意を払ってるけれど、非麻痺側に触れたりする時特別注意することってなんだろう?と思ったから。(非麻痺側なら傷ついてもいいと思ってるという意味ではない。念のため。)

 

今回は鍼灸臨床における話なので、それに基づいて「非麻痺側は感覚検査が正常でも刺激量に注意」という回答を頂いた。

 

感覚障害で麻痺側から正しい情報が取れないため、非麻痺側でカバーしようとしてしまい、非麻痺側は過剰に力が入り緊張していることが多い。

 

そのためいきなり強い刺激を加えると過敏に反応して刺激を強く感じてしまう場合があるためいきなり強く刺激しないことが大切、ということだった。

 

解説の中で片麻痺の状態を体感するために端座位になって着座してない側の手足を床と椅子から離すワークをした。着座してない側が麻痺側になるのだけれど、着座してる側は座位を保つためにもう必死であった。ガチガチ。デイの利用者さんには片麻痺の人が多いけど、みんなこんな大変な身体で日常生活送ってるのかと思うと本当すごい、偉すぎる、利用者さんの身体めちゃくちゃ頑張ってる…。

 

受講後翌日翌々日と入浴介助のバイトに行ったので、非麻痺側の硬さに注意しながら身体を洗った。確かに緊張感強い…。少し時間に余裕があったから、ほぐすつもりであん摩の手技っぽく洗ったりしてみた。意味あるかわかんないけど…。

 

⑤手首で測る血圧計は微妙

気になったので質疑応答で聞いてみた。

 

質問した理由は、バイト先の施設や訪問鍼灸ではバイタルを測る時手首で測ってるから。

 

自分も血圧が気になるのでバイト先で時々使ってて、もうこれはいっそ買うかな、と思って色々調べてたけど、どうも誤差が大きくて気休めにしかならないというような情報をたくさん目にしたので、くっしー先生は臨床の際に手首で使う血圧計を使っているか、使っているならどの程度参考にしているのか聞いてみた。

 

回答「手首で測る血圧計は使っていない」ということだった。

 

なんとなく予想はしてたけどやっぱり…。

 

理由は上の通りで、手動で測る、もし手動が無理な場合はせめて上腕で測る方がいい。特に心不全がある患者さんの場合機械任せにはしない方がいいということだった。

 

また、片麻痺がある人は麻痺側と非麻痺側で左右差があることもあるので出来たら両側見ておく方がいいとも教えてくださった。

 

手動と、機械で上腕と、機械で手首で、どれだけ差があるのか実際に見てみるといいかもというアドバイスも頂き、今すごくやってみたい…学校で先生にお願いして貸してもらえないかな…。

 

そして今後のために手動で血圧を測れるようになりたいから自分で買いたいと思ったんだけど、手動の血圧計ってどんなの買ったらいいんだろう。Amazonで見たけどよくわかんないし、学校で練習したことあるけど水銀のやつだったからなぁ…。

 

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ふぅ…前半部分をまとめるだけで2,000字を超えてしまった…。

 

後半には他にもくっしー先生が実際の臨床で経験した失敗例と教訓の共有や、実際に行っている治療の話、他の方からの質疑応答への回答などがあり、今回も盛りだくさんな講義だった。

 

毎回臨床で大切なポイントを簡潔にわかりやすく、必要なことを沢山盛り込んで教えて下さって、本当に素晴らしいセミナーで、この内容を無料で教えてくれるなんて受講者としては感謝しかないです。とにかく凄くためになるから皆んな受けて!って思う。

 

私は今のバイト先に脳卒中の後遺症で片麻痺の方が多いから、これまでこのセミナーで聞いたリハの話や歩行の話が日々のお仕事の参考にもなっていて、鍼灸マッサージの臨床に出るようになってからも講義で取ったノートを参考にしたい。

 

次回は4月19日(水)『脳卒中の立ち上がり介助①』がテーマ。

 

立ち上がりの介助はバイトでいつもやってるけど(入浴って立ったり座ったりが意外と多い)、本当にあれでいいのかな?どんなことに気をつけたら利用者さんはもっと楽なんだろう?と気になっているので、次回の受講も楽しみ!