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日常の記録。

【332】解剖学の本を眺めてる③

前回、前々回の続きです。ようやく本の中身の話。

 

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1.『ファブリカ』がお洒落

 

人体解剖の歴史の所に載ってた話です。

去年日本で大流行した『パプリカ』みたいな名前のこれは、16世紀のイタリアで解剖学を教えていたヴェサリウスという人の著作。ヴェサリウス以前の先生達は書物でしか解剖学の勉強してこなかったけど、ヴェサリウスは自分で実際に解剖して研究して人に示したという点で革命的だったそう。

 

すごいのはその著作『ファブリカ』。これがすごく芸術的。見たことない人は医療に興味なくてもGoogleで「ファブリカ ヴェサリウス」って画像検索してほしい。

 

牧歌的な風景に情緒的な表情で立つ筋肉人、大地に佇む骨格人…

 

これって本当に医学書?とにかく構図がお洒落。Tシャツにしたい。人体模型とか怖いし気持ち悪いって思ってたけど、背景工夫して素敵なポーズ取らせたら、「この人達も人間なんだなぁ…」と思えて見ることに抵抗がなくなった。この時点で解剖学的な知識は一切習得してないけど、苦手意識がなくなったという点で自分にとってはプラス。

 

私は絵心ないけど、こんな風に楽しい感じでノートとか取れたらいいな〜。

 

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2.「献体制度」を知った

 

これも歴史のページから。

 

解剖学を研究し発展させていくには実際に人体で解剖を行わなければならない。

 

当たり前なんだけど、じゃあその解剖される人体はどこから?ということは、一度も考えたことがなかった。

 

歴史紹介の一番最後は献体の話だった。献体、つまり解剖学の研究のために自分の遺体を寄贈する、献体法という法律があることをこの本で初めて知った。献血や骨髄提供、臓器提供は知っていたけど、献体とは…。

 

自分が当たり前のように買った解剖学の本や、これから学校で習うことができること、日常でもし手術が必要になったらきちんと医学に基づいた手術を受けられること…そういう今があるのは、これまで献体をしてきた方やそのご家族がいたからなんだなぁ…という気持ちになった。これは、すごいことだと思う。

 

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ファブリカの筋肉人や骨格人を見て、献体制度を知って、これから解剖学の中身を見ていく上での気持ちみたいなものが出来た気がする。