前回の臨床実習は、
初めて患者さんから直接褒められた。
施術中も「最高〜。すごく気持ちがいい〜」と喜んでくれてたし、
施術後は「すーごく上手だった。ここ(学校)以外でも働いてらっしゃるの?」と言ってもらえた。
私は、リラクゼーションとかサロンとか治療院で働いた経験がない。同級生の多くはそういう所でバイトをしていて、やっぱり上手だと思う。2年生になってから、そういう現場経験での差が実技の授業中にも目に見えて出てきて、私もそういう所でバイトしないとだめだな、ただでさえ下手なのに経験も少ないなんて、でも時間面で条件が合う所がないし、デイのバイトも続けたいしで、葛藤がすごくあって。
揉みの現場経験がないのに、これを言ってもらえるのは、すごく嬉しかった。
帰り際には、「すごーく良かった。出来るなら次も指名したい」と言ってくれて帰って行った。
でも、これには2〜3、こう言ってもらえる背景があって。
まず、カルテでの前回の引き継ぎがすごく参考になった。運営システム的にカルテに目を通せる時間は多くの場合5分もないけど、読みやすいカルテで、短い時間でも事前に情報を取れていたから、どんな施術をしようか入る前にイメージができた。カルテ大事、をすごく実感。
そして、この人はその日数人目の担当だった。
臨床実習は、その日の主任担当の学生がシフトを決めるが、これまでは1日最高2人までしか施術に入ったことがなかった。殆どは1日1人。
朝来て、1人揉んで、もっとこうすれば良かった、ああすれば良かった、と思って終わって、次は1週間後。手の感覚がボヤけたまままた新しい患者さんを揉んで、もっとああすれば良かった、こうすれば良かった、と思って、また次は1週間後。その繰り返し。
合間に練習すれば良いじゃないかと思われるかもしれないけど、学生同士の練習と、初対面の知らない人をいきなり揉むのは(しかも殆ど高齢者)全然違う。臨床施設で問診して60分、揉みながら、接遇気をつけながら、時間配分気をつけながらあん摩する…この感覚は繰り返さないと慣れない気がする。
今回は、数人連続で担当して、時間配分や手技で気をつけたいことなど、最後の人の時は結構感覚がわかってきた感じがしたし、手の動きも良くなってきていた。
だから最後に担当したこの人がこの日一番上手に揉めたと思う。
もう一つは、その人の主訴が自分と全く同じだったこと。話を聞いていて、どこがどう痛くて怠いかが手に取るようにわかった。
だから自分がやってほしいことを全力でやった。力の掛け具合とか、時間配分とか。
同じパターンの人が、自分は得意かもしれない。
本当はどんな不調の人にも対応できないといけないんだろうけど、まずは1つでも自信を持って対応できる不調が出来れば、ちょっとは良いかなとか思う。
臨床実習はこれからもずーーーっと卒業直前まで続くから、少しずつがんばっていけばいいのかな。