毎週金曜・夜の勉強会。
HAMT主催の在宅鍼灸ジェネラリストコース、前回と今回は体幹編でした!
鍼灸学校2年生「筋と骨を大体覚えられたかな〜」「運動学はほぼ未履修〜」な今の自分が勉強になったことをいくつかピックアップすると
です!
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脊柱の弯曲の意義
「頚椎は前弯、胸椎は後弯、腰椎は前弯が生理的」というのは専門学校に入って割と最初に習う。この構造がバネ的に機能することで、直立歩行でかかる衝撃を吸収しているんだよ〜、ということも習う。
じゃあ前弯・後弯・前弯のバランスが崩れたらどんな問題があるの?
今回の講座で習った「R(抗力)=N(弯曲の数)の二乗+1」という公式で、前弯後弯前弯の生理的弯曲があることの有難さと重要性を目の当たりにした!
<生理的弯曲がある状態>
弯曲の数(N)
=頚椎の前弯(1個)+胸椎の後弯(1個)+腰椎の前弯(1個)
=3個
抗力(R)=3個の二乗+1=10
つまり生理的弯曲がちゃんとあると脊柱の抗力は10となって、この時脊柱の衝撃吸収・緩衝能力がマックスで機能していることになる。
では弯曲の数が減ったらどうなるかというと、上の式に当てはめてみると分かる通り抗力の数字は減っていく。
例えば私はストレートネックである。なので頚椎の前弯がない。式に当てはめてみると、
弯曲の数(N)
=頚椎の前弯(0個)+胸椎の後弯(1個)+腰椎の前弯(1個)
=2個
抗力(R)=2個の二乗+1=5
抗力5!!弯曲が1個減っただけで!!脊柱の衝撃吸収力が半分になるという衝撃!!
そんなこと今まで知らなかったからストレートネックを甘く見ていた…
10年ほど前からストレートネックと言われ続けてきた私、涙目。。
前回の足関節編で扁平足は衝撃吸収力は強くて蹴り出し力は弱いと習ったけど、もしかして私の足が扁平足なのって頚椎の弯曲が無くなって衝撃吸収力が落ちたのを足で代償しようとしてこうなっちゃったのかな…これは自分で自分に立てた仮説だけど、もしそうだとしたら身体って本当によく繋がっているなって思う。悲しいけど…。残りの弯曲達を守りたい…。
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骨と筋肉の関係を見る時の思考の順番
多裂筋・最長筋と腸肋筋を用いて、姿勢によって関与する筋が違うという説明を受けた時、
骨盤を後傾して腰椎を後弯すると腸肋筋が働く(円背姿勢気味になる)、
骨盤を立てて腰椎を前弯させると多裂筋・最長筋が働く(背筋が伸びた姿勢になる)
という説明を聞いて「あっ、こういう順番で考えると運動って分かりやすいのかも」と思った。
いつも「この筋を動かすと骨がこう動く」「この姿勢・動作をするにはこの筋をこんなふうに作用させて…」みたいに筋始まりで思考していたように思う。そうじゃなくて「この姿勢になるにはこの骨とこの骨がこの角度・傾き・位置になる必要があって、そのためにはこの筋が収縮して、あの筋が緩まないといけないな」という骨始まりの思考をした方が、身体の動きって分かりやすい気がした。
学校の勉強しているとどうしても骨より筋のほうが覚えることが多い気がして(起始停止・神経・血管)、骨はつい疎かにしがちだけど、骨も筋と同じくらい大事なんじゃないかという気がした。細胞の構造や働きとかもそうだけど、入学初期に習う内容ってちょっと軽視しがち。でも勉強進めていくと結局細胞ってめちゃくちゃ大事で解剖生理等でもずっと出てくるからちゃんと分かってないとダメだって気づくよね…骨もそんな感じ。私だけかもしれないけど…。
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いろんな理論を習った最後は、アプローチするべき筋を効率よくストレッチしたり鍛えるための運動療法をみんなでやってみるのがこのセミナーの楽しいところ。最後に体幹の各部位のストレッチを、初級・上級に分けてトライ。
今回は大体問題なく出来たけど、なんか私身体固くなったな〜と思った。
あとは、体幹のどこが弱いかをスクリーニングするテストで胸椎の前額面と仙腸関節の硬さが浮き彫りになってしまったのもあって、もっと普段から運動しなきゃな〜と思った。勉強に手が回らなくて最近は道場に行く回数も減ってしまったけど、意識的に通って身体を動かさないと筋力は落ちるし身体も硬くなるし良いことないなと…高齢者のケアする前にセルフケアできてないと説得力がないよ…
今回に限らずこのセミナーで習う運動は、在宅鍼灸での活用を考えてのメニューがメイン。
座位や寝っ転がってやるものばかりなので、高齢者だけでなく運動不足な人にもちょうどいい負荷だから今こそ自分で実践するべき!
せっかくヨガマットも新調したし、まずは自分の体幹をストレッチする!マジで。
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そんなわけで、今回も前回の足関節編に続き、つい自分の身体に引き寄せての学びになってしまったけど、まずは自分の身体で実践してみて、現場に出られるようになったら患者さんにも提案できるようになりたいな〜と思った。
3ヶ月続いたセミナーも残すところあと2回!
アーカイブも活用しつつ、卒後に備えて一つでも多くのことを知って覚えたい。