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日常の記録。

【387】なるにはBooks『鍼灸師・マッサージ師になるには』を読んでみた

図書館の児童書コーナーでこんな本借りてきた。

 

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鍼灸師の他にも『花屋さんになるには』とか『商社マンになるには』とか『宇宙飛行士になるには』とか、色んな職業のシリーズがあった。宇宙飛行士とか花屋さんとかは何となく子どもに将来の夢を聞いたら出てきそうだけど、商社マンって言う子どもっいるのか…?他にも宗教家とか杜氏とか…鍼灸師っていうのも子ども界隈では寂しいけどまだパッと名前が上がる職業でもなさそうな気がするし、この出版社割と攻めてなと思った。

 

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さて、そんな攻めてる『なるにはBooks』シリーズ。読んでみたら子ども向けというより大人も読んだらいいじゃんと思えるほど濃い内容だった。

 

目次からして濃い。

 

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現場で活躍する現役の鍼灸師のインタビューから、鍼灸あん摩マッサージ指圧治療の概要、社会の現状と今後の東洋医学の展望、資格を取って働くまでに何をしていくらお金がかかるのか、適正や心構え等…

 

2009年の本なので保険適用の考え方とか今と少し違う部分もあったけど、基本的には今にも通じる内容で、夢みたいなフワフワした話は出てこず、臨床家になるにあたっての覚悟を迫るような内容が多いと感じた。「これから鍼灸学校に進学したい」という鍼灸ビギナーの自分には十分参考になる一冊だった。

 

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本の中身は気になった人に個々で読んでもらうとして、自分の感想を少し。

 

一番印象に残ったのが『東洋医学としての鍼灸を目指して』というインタビュー。

 

西洋医学鍼灸東洋医学鍼灸の話が出てきて、そうだった、自分は最初に鍼灸師になりたいって思った時、東洋医学鍼灸に興味があって鍼灸師になりたいって思ったんだったなぁ、ということを思い出した。

 

患部への治療だけじゃなくて、全身のバランスを整えて元気でいられるようにする治療。身体の内部を調整して、その人の中の元気を養うお手伝いができるような、そういう治療に対する憧れが一番最初にあったなぁ、と。

 

学校見学に行ったり色んな情報に触れる内に「アレもコレも気になる!」「出来るだけ幅広く勉強したい!」と気持ちばかりが膨らんで、

 

色々な可能性を知る内に「将来あんなことやってみたい」「こんな働き方してみたい」と考えも先走り、

 

あとは「通学どうしよう」「お金どうしよう」「バイトどうしよう」みたいな心配事というか現実の考え事で頭がいっぱいになってきて、

 

一番最初に鍼灸やってみたいと思った時の気持ちを忘れていたわけではないけれど,どこかに置きっ放しにしていたような気がした。

 

Twitterウェブマガジンみたいに興味があるものだけを拾い読みするのではなく一冊の本という形で一気に通して色々な人の考えに触れたことで、自分の考えが四方八方から突っつかれて、削られて、核の部分だけ取り出して見せられたような気持ちになった。

 

これからの勉強で考え方とか取り組みたいことも変わってしまうかもしれないけれど、素人の時に抱いた憧れや初心は忘れたくないなと思った次第。

 

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専門書ではないけれど、サッと読める割には内容も濃くて読んでよかったな〜と思った。

 

私みたいに「これから鍼灸専門学校に通いたい!」と考えてる人にはオススメします。