専門学校入学が差し迫ってきて「プレ学生」という立場でブログを書ける時間も残り少なくなってきたので、プレ学生のうちにしか書けないようなことを書いてみる。
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私が鍼灸学校進学を考え始めたのは2019年8月頃だった。情報収集のためにネットで鍼灸学校を調べ、家から近い所をピックアップして資料請求をした。9月〜10月位から資料請求した学校の見学に行き始めた。
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進学を考え始めた時、一番知りたかったのはお金の工面についてだった。
ネットで鍼灸師の方のブログやインタビュー記事を読んでいると、高卒でいきなり専門学校に入学するパターンだけでなく、大学出てから、社会人経験してから、バックパッカーしてから、結婚してから、育児をしながら、育児終えてから、などなど様々なキャリアを経て鍼灸師になった人が山程出てきた。実際学校見学で生徒の年齢比率の説明をされた時も、30代40代の割合は多かった。
と言うことは、みんな10代の子たちのように親に学費を出してもらって進学しているわけじゃない、と言うことになる。専門学校の学費は、専科は400万円、本科は500万円が大体の相場だと思う(東京の場合)。
みんなお金どうやって出してるんだろう?
疑問だった。学費だけでなく、在学中の生活費、セミナー代、娯楽費だって少しは必要。学費が満額あっても足りなさそう。仕事はどうしているんだろう?学校に通って勉強しながら、どんな生活リズムなんだろう?
すごく気になった。
だけど、そのようなことが書かれている記事は探せなかった。お金の話だから、大っぴらに話したい人はそんなにいないのかもしれない。鍼灸師を志した経緯や思い、開業後の経営やコンセプトは沢山読めたけど、それを実現するためにどうやって鍼灸学校に入って卒業したのかと言う情報はほとんどなかった。
しかし、その過程を踏めなかったらどんなに情熱があってもダメである。学校に入って卒業(見込)しないと国家試験受けられないんだから。どうやって3年間生活して乗り切るのか?私はそこが知りたかった。
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専門学校の説明会の個別相談でも相談してみたけれど、ちゃんと答えてくれた人は1人を除いていなかった。現役学生の方と教員の方が対応してくれたけれど、私が対応してもらったのはどこの学校も新卒で入学した方ばかりで、学費や生活費を親から出してもらっていて金銭面の相談は難しかった(※勉強のことや学校の様子はなんでも答えてくれてとても参考になった)。唯一答えてくれた1人は、社会人経験のある教員の方だった。
ある学校で「会社を辞めて昼間部に入ってバイトしながら勉強したいがそういうふうにしている学生はいるか?」と聞いたら、教員の方から「そんな人はいない。無理な計画だ思う。夜間部を検討した方がいい」と言われてだいぶ落ち込んだ。独身で会社辞めて昼間部通ってる人っていないの?私は鍼灸師を目指せないのかな?
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多分そんなにやる気がなかったら、私はこの時点で鍼灸師になることを諦めたと思う。しかしこの時既に決意が固かったのですぐに気持ちを立て直した。
「独身・女一人暮らし・親の支援一切ナシ・仕事辞めて昼間部で鍼灸師を目指す人」
そんな人いないんだったら私がなったら良いじゃん、と思った。本当に誰もいないんだったら私がロールモデルになって見せてやる!もし私が失敗したら同じパターンで失敗する人を減らせるだろうし、うまく行く様子を見せられたら同じ思いの人の背中を押してあげられるはずだ。鍼灸師以外でも、進学してキャリアチェンジしたい人の参考にもなるかもしれない。
そんなわけで給付金のことを色々調べたり、生活費の棚卸しをしてミニマルライフコストを算出し直したりした。
調べたことを発信しているうちに、自分と同じような人を何人か見つけて「なんだ、全然私みたいな人いるじゃん」とちょっと拍子抜けしたけれど、すごく自分の為になったし、そこから広がっていった縁もあったし、調べてよかったと思う。
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金銭面だけでなく、入学前〜学生期間のキャリアパスについては色々気になること、一人では不安なことが多かった。情報収集しはじめた頃は、入学前=プレ学生として情報発信している人は自分以外では2人しか見つけられなかったけれど、徐々に他のプレ学生のアカウントの方とも繋がれるようになって、 色んなキャリアを経てこれから鍼灸学校に進学する人の話を聞くことができるようになった。
もちろん、現役で活躍されている先生方の経験も参考になるけれど、時代や環境はどんどん変わっていく。例えば、昔は学校の数が少なかった。インターネットが発展してない時代もあった。最近ならwithコロナ。取り巻く環境が毎年変化する中で「今の時代・これから進学」する人たちの発信はめちゃくちゃ価値がある、と私は思う。
未知の業界に踏み込むのに不安は付き物で、私みたいに転ばぬ先の杖を常に求めてるようなタイプは特に、ロールモデルがいて欲しい。家庭や経済面での個々の事情はそれぞれあるにせよ、似ているタイプの先人がいると少しだけ安心できて、一歩踏み出せる。
自分の「今」を発信することでロールモデルのパターンが少しでも増えて、これから進学を考える人の参考に少しでもなったらいいな。