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日常の些事。

小心者が一人旅を企てるまで

2年と決めて引っ越してきた地方滞在が間も無く終わろうとしている。どのくらい間も無くかと言うと、今日で残りピッタリ2ヶ月というところまで来た。長かったと言えば長かったし、あっという間と言えばあっという間だった気もする。うそ、やっぱり長かった。だけど残りの2ヶ月はあっという間に過ぎるんだろうなと思う。2026年ももう12日経っちゃったし。1/24くらい過ぎたってことでしょ、早い。

 

初めて東京を離れてみて、なんだ意外とどこでも住める、という気持ちにもなって、この地方での2年が終わったら関西とか、関東でもちょっと郊外か、どこかこれまで住んだことが無い所に移り住もうかなとも考えたけど、日が経つにつれて東京に戻りたくなって結局都心のド真ん中に引っ越すことにした。

 

 

そんなことはさておき。

 

残り2ヶ月。この地は東京から結構遠い。一度離れたらそんなに頻繁に来られるほど近くない。新しい仕事ではもうまとまった休みは殆ど取れない。となると、残り2ヶ月でこの地方に住んでいるから行きやすい所へ行っておかなければという気持ちが急速に湧いてきた。

 

職業的にも多少縁があると思われる隣県のとある場所に、私はずっと行ってみたいと思っていた。

 

しかし隣県と言えどもそれなりに遠い。小さい地方と思っていたが、この地方は首都圏より大きい印象で、おまけに交通の便が悪い。東京から神奈川や千葉、埼玉あたりにちょっと行こうというのとは訳が違う。車で3時間はかかる。物心付いてから行ったことが無いが、多分群馬くらいまで行く感覚な気がする。気軽なようで気軽じゃないし、公共交通機関で行くしか選択肢が無い私の場合、隣県内での市をまたぐ移動も考えるととても日帰りでは行けそうになかった。

 

泊まりとなると急に腰が重くなる。

 

友達に会ったり、勉強会に参加したり、ライブに行ったりと、何か目的となるイベントがあればなんの躊躇いも無くチケットを買って宿を取り、フットワーク軽く出掛けるし、単独行動も好きなので旅先の空き時間は一人でもあちこち行って楽しみ、旅行という程でもない日帰りで行ける場所には普段からあちこち行く。だが今回目的となるイベントは何も無い。しかしこっちに引っ越してきてからずっと「一度は行ってみたい」と思いながら「そのうち行こう」と思っている内にきっかけとなるイベントも無いままタイミリミットが近付いてきてしまった。

 

どうも私は何か理由が無いと何も行動できないタイプのようだということに今更ながら気が付いた。ただ楽しむために、何もしないために、リラックスするために、少なくとも数万円かけて一人でどこかに行く、というのがなんとなくできない。特に自分一人だけで1泊2日のために数万円、というのがケチな私を思い止まらせた。交通費は変わらないのだから同じくらいの金額でもっと長く滞在しようと思えばできるのに、なんだか勿体無い気がする。目的を持たないとどこにも行けない上に貧乏性。我ながらつまんない奴だなと思う。

 

しかしぐずぐずしてはいられない。それなのに結局ぐずぐずして無為な時間が過ぎて行った。

 

そんな中、正月の旅番組でその隣県の別の名所が出てきた。あまりにも美しい景色!これは是非とも自分の目で見たいと思った。そこはピンポイント過ぎて、恐らくわざわざそこのためだけに東京から行くことは今後の人生で無いだろうと思う場所だったので、これをきっかけに重い腰を上げてついに隣県に行ってみることにした。

 

一度決めたら行動は早いので、早速次の週末の天気を調べ(今回の訪問先は天候がとても重要なのだ)ホテルと交通チケットを手配した。これでもう、あとは行くだけだ。

 

 

今回の旅を計画していて改めて気付いたのは「そのうち」と思っていると「そのうち」という日は永遠に来ないのだという極めて当たり前のことだった。「そのうち」と思っている内に簡単にできなくなることが増えていく。

 

前に、有名な神社にお参りに行こうと思ったら、長く急な石段を昇らなくては行けなかったことがある。これは、足が悪くなったら行けないな、と思った。

 

別の観光地で「有名な木があるから見にいくといいよ」と教えてもらった木は、崖とは言わないまでもかなり足場が悪い斜面を下っていかなければならず、これも足が悪くなったら行けないと思った。

 

お金はもちろん有限だけど、時間も、体力も、身体も有限だ。あまり「そのうち」と思わずに、なんでも思い立ったらさっさと行動したほうが良いと、まぁ本当今更言うまでもないことを、つくづく実感したのだった。

 

去年の漢字を「動」にしたけど、今年はもっと積極的に、やろうと思ったことはさっさと行動に移していきたいし動き続ける年にしたいなぁ。

 

とりあえず、週末の旅行を楽しんでこよう。今しか見られないものを、この目にいっぱい焼き付ける。