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日常の記録。

審査を振り返る(2)~審査に落ちて気づいたこと~

前の記事の続きです。

blog445.hatenablog.com

 

前の記事に書いた通り、審査本番では基本型とプンセ3章という、これまで幾度となく練習してきたはずの動作でつまずき審査が途中で打ち切られるという非常に情けない結果に終わってしまった。

 

終わってから思うことは、ただただ悔しく、情けないという気持ちだけだった。

 

審査の日はいつもと雰囲気が違う。師範の着る道着も違うし、審査用の垂れ幕が掛かった机も出されて、審査を受ける人も見学の人もピリッとした緊張感に包まれてはいる。

 

けれどこれは毎回のことなので、審査までの練習の間も、この審査の会場を頭に描いて練習をしてきていた。その甲斐あってか、緊張でドキドキするというような緊張はしていなかった。

 

練習も休まず通っていた。ただ通うだけでなくて、本当に自分に身に付くように意識して、一つずつの動作を頭に叩き込むつもりで臨んできた。苦手なソンナルマッキも地道に練習したし、プンセの蹴り動作の時に軸足を半歩踏み出してしまう癖も直すように努力して癖を直した。

 

自分は、青帯の審査の時も基本型の一つが頭から飛んでできず不合格になったことがあるので、基本型はものすごく練習した。すべての基本型を繋げてやる場合、一つずつやる場合、色々なパターンを練習した。

 

プンセも、自分の級の新しい課題(5章)だけをやって、1章や2章など以前にやった章を忘れてはいけないと思い、自主練で1章から5章までをランダムにやったり、自分の動作を動画に撮ってYouTubeの選手の動画と比べたり、とにかくこれまでやった全部の型をしっかり練習した。

 

けれど、本番でそれを発揮することができなかった。

いくら練習したと自分で言っても、審査でできなければそれはただの自己満足でしかなく、自分の練習がただの自己満足だったのかと思うとそれもまたつらい。

 

帰り道、色々振り返っていたら自然と涙が出てきて悔しくて泣いた。「30近くもなって、趣味で失敗して泣くなんて情けない」と思う反面「失敗して涙が出るほど自分は真剣に取り組んでたんだなぁ...」とも思い。振り返れば、無難に生きてきた自分が、何かに挑戦して失敗して泣くほど悔しかったことなんて、これまで一度もなかったな、と。

 

体力作り、趣味作り、韓国語を使いたい、くらいの理由で始めて、そもそも自分は運動ができないしやったこともないから毎週身体を動かすのが習慣になったらそれで十分、と思って続けていたはずのテコンドーに、いつのまにかすごくのめり込んで、真剣に取り組んでいたんだなと思うと、審査の結果は悔しいけれど、自分がどんな気持ちで練習に通っていたのか気付くきっかけになって、そのことだけは良かったなと思う。そしてこんなにテコンドーが好きになっていた自分に気付けたことも。

 

(続きます)